■ついに完結!『PERSONA -trinity soul-』最終話アフレコ取材
最終話アフレコの終了後、神郷三兄弟のキャストのお3方が、公式のメッセージを寄せてくださいました。



――最終話の収録を終えての感想をお願いします。
◆岡本信彦さん
今収録を終えたばかりなのですが、終わった感じがまったくなく、実はまだ2倍くらい話数が残っているんじゃないかという感じです(笑) とにかく慎は一生懸命頑張っていたので良かったなと思います。

◆沢城みゆきさん
最終回の実感がしないのは、たぶんラストシーンの先が想像できてしまい、来週も続いていきそうな印象があるからだと思います。 最終話は、決して日常のお話で終わるものではなく、とても大事なシーンで締めくくられていたんですけれども、それでもその先があるような描かれ方が継続感を与えているのかもしれません。 今はまだ実感はないのですが、来週、突然寂しくなっていったらちょっといやだな(笑)という感じでしょうか。

◆子安武人さん
物語が終わる時には、たいていは役ごともっていってもらうことが多いんですけれども、何かまだ自分の中に残ってしまっているのが気持ち悪いです(笑) まだ演じなくてはいけない感覚が残っていて、これは責任を持って続けていただくか、何かしらで確実にもっていってもらわないと、今後に響きます(笑)

――ご自身の演じたキャラクターを振り返ってみて、成長した点、変わった点など。
◆岡本信彦さん
兄に甘えたり、しっかり者の弟に助けられたり、まさに三兄弟の真ん中なポジションでした。 最終話に向けてお兄ちゃんっぽくなれたのかな……と思っていたら、洵も成長していてアレレっていう感じです(笑)。 成長という意味では、みんなで一緒に大人の階段を昇っていったなと思います。

◆沢城みゆきさん
自分と向き合っていただけだった洵が顔を上げて、みんなの中に楽しく溶け込めるようになったなと思います。 それまで、結祈と2人っきりで生きてきたところから、外側の人に意識を向けられたというのは、洵にとっては大きな成長かなと思います。

◆子安武人さん
たぶん変ったんだなと思われます。 確固たる変化があったと言えないところが不思議な気もしますが、第3者からみて、「変わったんじゃないの?」という程度にとどまっている。 それは自分から大きく変わったとアピールしている部分がきっと少なく、何かが変わったのでは、と思う部分が、見ている側に委ねられているような感じがしているところが、きっと演者としてもモヤモヤっとしているところじゃないかと思います。

――印象的なシーン、セリフをお聞かせください。
◆岡本信彦さん
特に感動したのは23話の叶鳴が動かなくなってしまったシーンです。 慎の上に降った雪は解けたのに、叶鳴に降った雪は……。印象的な内容で思わず泣いてしまいました。

◆沢城みゆきさん
18話での慎に対してきつくあたる洵の思春期特有の行動が印象的です。 最終話では、慎と諒と洵の部屋が順番にアップになっていって、特にそこにセリフがあったわけではないのですけれども、こんなにも未来が残されてきたのにと思ってしまうと、けっこうキツくて、こみあげてくるものがありました。そのシーンがとても印象的でした。

◆子安武人さん
1話で諒が眼鏡を外して戦うところが印象的で、カッコいい作品が始まるなぁと胸を膨らませました。 13話では、映子の「中途半端に甘えられても困るんだから」のセリフは個人的に好きで、諒は本当に映子のことが好きだったことがよくわかりました。

――全26話を終えてのストーリーの感想
◆岡本信彦さん
22話で大好きな弟の洵に「さようなら」と言われ、23話では仲の良い友人の叶鳴が実はロボットなのだと告げられたり、なかなか経験できないような辛さを味わったことが印象的です。 悲しいお話が多かった中でも成長していったところに、演じ甲斐を感じました。

◆沢城みゆきさん
1話で慎と洵が東京から来たときは、まだ諒のぬくもりがそこにあったのですが、26話では完全にお家が空っぽになってしまったのが印象的です。 10年前の事故の時、両親と結祈が、そして、今回のことでは諒がいなくなってそこには誰もいなくなってしまうのですが、でもそれはエンプティになったわけではなく、 2人が帰郷した時より神郷家はむしろ救われたんじゃないかと思う部分もあります。 洵は大きな大きな傷を負ったけれど、最後あんなにまで必死に共に生きようと、呼び止めてくれる人がいる。それってそれだけでも生きる意味になる、 幸せなことなのではないかなと思います。

◆子安武人さん
とても難しい話ではないかと思いました。 目の前で多くの人が死に、好きな人がロボットだったとしても、人間は生きていかなくてはいけない。ネガティブに捉えがちな状況にあっても、 兄弟が逞しく生きているのを見て、きっと強くなっていくんだろうなと希望をもたせてくれました。 リアルな現実の中で、非現実的な現象が巻き起こる状況でも、これだけ前向きに物事を考え未来は自分たちの手でつくっていこうとする彼らは、 それだけでも、すごいなと思わせてくれます。

――キャラクターへのメッセージ
◆岡本信彦さん
「よくがんばったね。」 前半は大好きな兄に冷たくされ、ペルソナに巻き込まれて友人も失ってしまう。 それでも前向きでいられたこともそうですが、これから先も洵とともに逞しく生きていってねという想いも込めて、 がんばったねと言いたいです。兄弟仲よくね。

◆沢城みゆきさん
洵に彼女ができたら教えてね。と(笑) どんな女の子と付き合うのか興味があります。女の子と一緒に歩いているところを見てみたい…ような見たくないような。

◆子安武人さん
やさしく、「バカだな」と伝えたいですね。 やさしいイントネーションが大事です。

――DVDリリースへ向けて、ファンの方へのメッセージ
◆岡本信彦さん
作中に出てきた『くじらのはね』の絵本も読み手によってニュアンスが変わるのと同じように、DVDも色々な視点から見ていただくことによって、 ニュアンスもさまざまに変化すると思います。ぜひ何度も見てください。

◆沢城みゆきさん
オンエアで追いかけてくださった方は、まるで持久走のように体力がいるお話だったと思います。 本当に細かく伏線やヒントがある作品なので、DVDでゆっくり見返していただけたらと。 また、DVDには、『くじらのはね』の絵本が封入されていて、それがとても素敵な仕上がりでしたのでお勧めです。 全編読めるので、ぜひ触れていただきたいです。さらに!ドラマCDも封入されていますので(笑)、盛り沢山で楽しんでいただけたらと思っています。

◆子安武人さん
1話から最終話まで見られるのがDVDのいいところです。 3兄弟それぞれの視点に立って、それぞれ一気に見ていただけると、また違った作品の印象があると思います。ぜひご覧ください。

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